講武岩屋古墳

松江市鹿島町北講武の丘陵にある石棺式石室です。
県道175号線を鹿島東小学校から北へ300mほど
行くと、突き当たりに丘陵があり、そこで道が二又に
なっています。
その丘陵の東斜面の果樹園内に、石棺式石室が露出
しています。

緩やかにループしている県道175号線から、さらに丘陵
東側の集落内に路地が延びています。
路地に入って数十m行くと、丘陵の上の果樹園に入る
山道があるので、そちらを2、30m上ると石棺式石室が
見えてきます。

左記に地図を作成してみましたので参考に。

石棺の上部から。

近くに地元民がいるときは、一声かけておいたほうが
無難でしょう。

ご覧のように、封土は完全に消滅していて石棺式石室が
露わになっています。
サイズは外形で幅、高さ2m弱、長さ2.5mほどか。

開口部側から。

南向きに開口しています。
この石棺式石室の特徴としては、開口部周りの石材が
一枚岩を刳り貫いた構造ではなく、三枚の石材を
鳥居形に組んで開口部を形成している点です。
これは、むしろ一般的な横穴式石室の開口部に近い
構造といえます。

他の石棺式石室(太田3号墳塩津神社古墳)と比較
してみると、その違いが興味深いですな。

開口部前には、閉塞石らしき石板が残っています。

開口部。

縦横1mほど。
切石を組み合わせているのがよく分かる。

玄室。

開口部以外の面は、全て表面処理された一枚岩で
形成されています。
幅、高さとも1.5mほど、玄室長は2.5mほどか。
奥壁に平たい石板が立てかけられています。
側壁に残っているのは、朱の跡か・・・?


(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ

天井石は、家型に彫り込み加工済み。
このあたりもセオリーどおりの良い仕事してますなー。


(・∀・)イイ!!

玄室から開口部。

鉄パイプが湾曲していますが、これは広角レンズの
歪みなので悪しからず。

全体的に、非常に保存状態のいい石室でした。


この古墳もムービー撮影しましたので、石棺式石室の
内部をご覧下さい。

     講武岩屋古墳   総合評価               
   ビギナーお薦め度  見学しやすい状態の良い石棺式石室。
   マニアお薦め度  これは、マニアなら見学する価値有り。
  交通アクセス状況    公民館の横に駐車スペース有り。 下車後徒歩約3分。
  観賞のポイント  標準的な石棺式石室ですが、開口部周りにオリジナリティが感じられます。
 明るく見学しやすいので、時間をかけて見学したいですな。
  その他の注意点  夏季はマムシ・ハチに注意。



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