南阿田大塚山古墳

五條市南阿田町、吉野川に沿って県道39号線を東進し、
八田町との境界付近の山手に古墳への標識が建っています。

当初、この古墳は見学予定に無かったのですが、道路脇の
空き地に停車して地図を見てると、すぐ横の山腹に標識が・・・



(゚∀゚)神のヨカーン

異常なまでに懇切丁寧な標識。
距離表示も細かいし、この標識を作成した人はさぞかし
几帳面な性格なんでしょうな。

山道を登り始めてしばらく行くと、こんな標識が。

・・・きっと、最初の標識たてた時に、「こんなに距離
あるとダレるかも・・・」と心配になったんでしょう。


( ;∀;) カンドーシタ


なんというきめ細やかな心配り・・・
朕は感服したぞよ!



( ゚д゚)ノI 少ないが取っとけ

心温まる標識から数十m、フェンスに囲まれた墳丘が
見えてきます。


上のパノラマ写真は前方部から見た墳丘全景。

さっそく入室したいところですが、そこはグッと抑えて
まずは墳丘から。

後円部から前方部。

前方部から後円部。


さて、いよいよ入室です。

開口部は、後円部の側面に付いています。
高さは1mほど、ちょっと屈みながら入室。

羨道部。

この石室、羨道がかなり長い!
羨道長4.5m、幅1m。
内部は真っ暗闇ですので、ライト必須です。

玄室。

非常に特徴的な玄室です。
近畿の・・・というよりは、むしろ紀伊の古墳に近い構造を
しています。

幅3m、高さ2.4m、玄室長4.5m。
石材は紀伊の古墳でよく用いられている緑泥片岩を
使用していて、岩橋千塚古墳群の前山A56号墳あたりに
近い印象を受けました。



(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ

天井部分。

側壁が持ち送っていますが、紀伊の古墳ほど極端では
ありません。
ちょうど、大和の石室を紀伊の石材で組んでみました、
みたいな折衷様式みたいですな。



(*´д`*)パッション!!

玄室から開口部。

両袖式。

明確な袖石が無く、小ぶりな石材を積み上げてるのも
紀伊っぽい。

玄門下に梱石が。

・・・そういえば前述の前山A56号墳の玄門下にも
同じように梱石がありましたな。
この相似は実に興味深い・・・



(*´д`*)ハァハァハァアハァ

羨道から開口部。

この石室の床面全体には、小さな敷石が敷きつめられて
います。
当時のものか、石室を整備した際のものかは不明・・・

途中の山道脇に見つけた小さな墳丘。

陪塚とされてる20C-2かな?

     南阿田大塚山古墳    総合評価           
   ビギナーお薦め度  山の上だし玄室は真っ暗ですが、そこは根性で。
   マニアお薦め度  微妙に紀伊風味の横穴式石室墳。 お薦め。
  交通アクセス状況    道路脇に駐車スペース有り。 下車後徒歩約5分。
  観賞のポイント  多分に紀伊の影響を受けたと思われる石室。 石材の種類や組み方、
 石室形状などを、紀伊の古墳と比較しながら見学すると吉。
  その他の注意点    ライト必須。 カマドウマ注意報発令中!
                夏季はマムシ・ハチに注意。 



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